神奈川県横浜市のマンホール 上水道篇
横浜に行ってきました。横浜市には非常にマンホールが多く存在し、その数は上水道で13万、下水道で53万だそうです(出典:変わったデザインもある!?市内のマンホールのフタに迫る! - [はまれぽ.com] 横浜 川崎 湘南 神奈川県の地域情報サイト)。まるで戦闘力ですね。
横浜市のマンホールをひたすら撮っていたら120種類を超えてしまったので、今回は上水道の蓋に絞って掲載します。
横浜市営地下鉄の一日乗車券で各地を巡ります。独自の蓋が多い旭区や、やや古めの蓋が残っているらしい本牧には地下鉄が通っていないので行けませんでした。残念!
まずはデザインものから。これはみなとみらいに保存されている帆船「日本丸」のデザインのマンホールです。地下鉄桜木町駅前のものですが、異常なほどにサビサビです。
上で紹介した記事によると、このタイプの蓋は古い基準で作られているため、次回更新時に撤去されてしまう予定だそうです。悲しい...
これは馬車道のデザインです。
上の記事によれば、これも次の更新でなくなってしまうようです。泣いちゃう...
横浜市の仕切弁には「仕切り弁」と「り」を入れた表記のものが多く存在します。中央のマークは、「水」の文字と横浜市章を組み合わせたデザインです。なかなかイカしてますね。
「り」が遠慮がちになりました。字も上のものよりも細くて多少スマートな印象です。字だけでなく、中央のマークも細くなっているのが面白いです。これも作り手の個性なんでしょうか?
ついに「り」が消えました。こんな感じで、はね・はらいをガン無視する字が大好きです(「市」はハネてるけど)。漢検でやったら×つけられると思います。
横浜のマンホールといえば、なんといってもこの受枠の格好良さ。なんとなく近未来を感じます。噴水マークもかわいいですね。
「バラフライ弁」と「ソフトシール弁」です。これも仕切弁の一種らしいですが、何者なのかよくわかりません。
戸塚区で見つけた消火栓蓋です。Y.W.W.(横浜市水道局(Yokohama Waterworks Bureau)を示す)の文字が入っています。
中区中心部で見かけることが多かったのはこっちの蓋。
量水器です。右のものは文字が中心に入っているのに対し、左のものは文字が少し右に寄っている気がします。
今回の探索の範囲内では右書きの蓋を発見できなかったのが非常に心残り。
まだまだたくさんありますが、ファイル利用量のことも考えてこの辺にしておきます。気が向いたら追加するかも。
東京都府中市のマンホール・ちょっとだけ国鉄下河原線
学校帰りに府中本町駅~府中駅~北府中駅を歩いてきました。日没まで2時間のタイムアタックでした。
府中市のデザイン蓋。市の花ウメが描かれています。地の色が青なのもいいですね
市内に比較的潤沢にあったのがこの蓋。これは市の鳥ひばりを描いたものです。「ふちゅうし」に対して「ごうりゅう」が窮屈になっている感じがキュートです。
これは市の木ケヤキをデザインしたもの。ケヤキを市の木にする自治体も凄く多いですね。茶色に塗装されている(?)ので芸術点高めです。
この地紋ははじめて見ました。比較的新しい蓋だと思われるので、今後他の自治体でも出会えるかもしれません。
大きめサイズの建設省蓋もありました。個人的に建設省の蓋は大好きです。なんでかよくわからないけど
細い道でこんな蓋を発見。府中市の紋章ではないので、もしかしたら貴重な蓋か?と思いましたがただの調布市章でした。府中町時代の蓋とかも残っていてほしいものです
建設省蓋の近くに国鉄の境界標がありました。たしかにここの地下には武蔵野線が走っていますが、もしかしたらこの横を通っていた国鉄下河原線のものだったりして?
下河原線は、1910年に多摩川の砂利運搬を目的とした「東京砂利鉄道」として国分寺~下河原間に開業しました。
もともとは貨物営業しか行っていませんでしたが、1933年に東京競馬場が開業すると、東京競馬場前駅(今の府中本町駅の近く)が開業され、旅客営業も行われるようになりました。
しかし武蔵野線が下河原線に沿って建設されることが決まり、下河原線は1973年の武蔵野線開業とともに廃止となります。現在では、さっきの境界標の近くが「下河原線広場公園」として整備されるなどしています。
、みたいなことが書いてありました。
ちょっとだけ線路が残っている箇所もあります。
レールを車止めに使っています。
記事の終わらせ方がよくわからない...
おしまい!
埼玉県飯能市のマンホールとか
大学が休みでやることも特になかったので、西武線で飯能まで行ってきました。
電車1本で行けるところなのに、これまでちゃんとマンホールを見たことはありませんでした。
駅前にあった蓋。飯能河原あたりかな?と思ったら、越境蓋でした。これは東京都秋川市(現:あきる野市)のデザインマンホールです。
あきる野市に設置されているマンホールでは、左下の部分に「あきがわし」と刻まれていたようですが、このマンホールでは空白になっています。もしかしたら飯能市に設置するにあたって削られたのかも。
秋川市のマンホールは、飯能駅周辺に5枚ほどありました。駅を出て最初のマンホールが越境蓋とは...
飯能市のデザインマンホールはこっちです。中央には山や川、市の鳥であるウグイスが描かれ、周りには市の花であるツツジが描かれています。ツツジを市区町村の花にしている自治体、一体いくつあるんでしょうか...
飯能市のJIS蓋です。編集するときにうっかりしていて、上下逆にしちゃいました。この他にも市章の中央に穴が空いているタイプや「汚水」「雨水」の表記があるものなど、飯能のJIS蓋にもそこそこバリエーションがありました。
マンホールの上に水たまりができていたので、蓋リフレクション、撮ってみました。傘の影ができてきれいに写らなくなってしまうので、マンホールを撮影するときに雨が降るのは正直嫌です。雨の日にマンホールを撮影する秘訣を持っている方、ぜひ教えてください。
阻水弇を見つけました。上の紋章がすり減って判読できないのが残念です。
今回のメインはこれ。飯能市の下水道章標です(たぶん)。
アップにしてみました。これがメイン、って言った割には画質が悪い。
飯能市の下水道章標は、周りが下水君になっています。左右の「飯能」の手書き感がいいですね。下の「1691」は何なのか気になります。
おまけ
「埼」が異体字になっているタイプの境界標です。
一瞬「人間77号」に見えました。だから何なんだ、って話ですね。
身に沁みます。
矢口水道の蓋を探しに行った話
ダラダラしてたので久々の投稿です。
マンホーラーの祭典「マンホールナイト」の翌日、11月4日に「矢口水道調査会」なるものに行ってきました。
矢口水道株式会社は、昭和初期に6年間だけ存在した、東京府の矢口町に給水を行っていた会社です。1984年出版の「マンホールのふた 日本編」には2枚の蓋が掲載されていますが、それらは現在では撤去されており、他の蓋の存在は全く確認されていません。矢口水道調査会は、自らの担当地域をくまなく探し回って矢口水道の蓋を発見してしまおう、というイベントでした。
武蔵新田駅周辺の探索を任せられたので、集合場所の蒲田から東急多摩川線で向かいます。
武蔵新田駅。写真ヘタすぎ。
ここから矢口水道の蓋を探します。
右書きの止水栓がありました。
空き地にネコ。
路上散策ガチ勢に昼食の時間はありません。
マツキヨで半額で買ったハンバーガーを貪ります。
レアもの発見!東京都章が入った甲止栓です。
アパートの1階部分にありました。我ながらよく見つけたなぁ
身にしみます
「分別しろ!」現場の人の怒りが伝わってきます。
探索が終わると、報告会が行われました。
「マンホールのふた 日本編」の著者、林丈二先生が、矢口水道の蓋を発見した時の様子を話してくださいました。1980年代の時点で2枚しか見つからなかった蓋、今回見つからないのもしょうがない...
その後、調査会中のメンバーのツイートを振り返り、矢口水道調査会は終了となりました。
矢口水道の蓋は見つかりませんでしたが、それでも様々な発見があり、とても楽しい一日でした。
倉敷市 怖いキャラのマンホール
倉敷市の水道関係の蓋にみられるマンホールです。怖い。絶対ヤバい薬やってる。
倉敷の美観地区にこのマンホールが埋まっている光景は何ともシュールです。
この狂気を感じるキャラは、倉敷市水道局のイメージキャラクター、「くらっぴぃ」らしいです。
怖い。夢に出てきそう。
他にもくらっぴぃが描かれたマンホール(など)がいくつかありました。
これはハンドホール蓋。お手上げ状態。
消火栓マンホールでは、消防車のホースを持っちゃっています。それでも手は上げとかなきゃいけない決まりなのか。
倉敷市水道局の広報誌は「広報くらっぴぃ」です。ここでもくらっぴぃがお手上げ。
倉敷市水道局HP( http://www.city.kurashiki.okayama.jp/suidou/ )ではくらっぴぃが悪質商法への注意喚起。こう見るとちょっとかわいいかも。
いや、怖いわ。
倉敷市のキャラクター図鑑( https://www.okayama-ebooks.jp/?bookinfo=倉敷市キャラクター図鑑 )では、倉敷市にまつわるご当地キャラを一挙に紹介しています。これを見てみると、くらっぴぃ以外にも謎のキャラが何体かいるような...
東京市型(JIS型)に見えてちょっと違うマンホールたち
まずは正調東京市型から。
東京都小平市のマンホールです。
東京市型(JIS型)は、内側が8分割、外側が14分割になっている非常にオーソドックスな形のマンホールです。以下、マンホールの蓋 - Wikipediaより引用。
現在の蓋の原形は、明治から大正にかけて、東京帝国大学で教鞭をとると同時に、内務省の技師として全国の上下水道を指導していた中島鋭治が、1904年(明治37年)から1907年(明治40年)にかけて東京市の下水道を設計するとき[‡ 1]に西欧のマンホールを参考に考案した。この当時の紋様が東京市型(冒頭の写真参照)と呼ばれ、中島門下生が全国に散るとともに広まってゆき、その後、1958年(昭和33年)にマンホール蓋のJIS規格(JIS A 5506)が制定された際に、この紋様が採用された。
※あくまで一説です。JIS型の考案者は中島鋭治ではないという説もあります。
東京市型は全国のあらゆる自治体でみられますが、まれに形の違うデザインのものが存在します。
①外側が多い
先述の通り東京市型の外側は14分割ですが、それより多くなってしまっているバージョンのものがたまに存在します。
神奈川県川崎市川崎区(たしか浜川崎駅周辺)にあったIGS(伊藤鉄工)製のマンホールです。中央の紋章は現行のものより古いもののはずです。
この蓋は、外が16分割になっています。また、内側の模様も、一般的な東京市型とは角度がズレています。
東京都練馬区、笹目通り沿いにある東京都章入りマンホールです。こちらも中央が16分割です。
正直、内側8分割・外側16分割のこちらのデザインの方が、外側と内側の放射状の線が重なるので幾分すっきりとした印象です。なぜ、中島鋭治さんは内側8分割・外側14分割にしたのでしょうか?
②内側も外側も数が違う
岡山県倉敷市のマンホール蓋です。この蓋は、内側が6分割、外側が12分割と、どちらも東京市型より少なくなっています。なんとなく物足りない感じがしますね。2ヶ所穴が空いていない場所があるのに、鍵穴を12分割のポイントと違う場所にもってくるのが不可解です。
③もはやよく分からない
東京都豊島区、サンシャイン60脇の首都高の下にある(はず)の共同溝のマンホールです。
このマンホールは外側が16分割になっている他、内側と外側の穴の位置関係が一般的な東京市型と異なり、さらに外側に1つ多く円があります。ここまで異端なものになってくると、本当に東京市型を下地にしているのかすら疑問に思えてきます。
今の所見つけたのはこの4枚ですが、他にも見つけたら追記します。