東京市型(JIS型)に見えてちょっと違うマンホールたち
まずは正調東京市型から。
東京都小平市のマンホールです。
東京市型(JIS型)は、内側が8分割、外側が14分割になっている非常にオーソドックスな形のマンホールです。以下、マンホールの蓋 - Wikipediaより引用。
現在の蓋の原形は、明治から大正にかけて、東京帝国大学で教鞭をとると同時に、内務省の技師として全国の上下水道を指導していた中島鋭治が、1904年(明治37年)から1907年(明治40年)にかけて東京市の下水道を設計するとき[‡ 1]に西欧のマンホールを参考に考案した。この当時の紋様が東京市型(冒頭の写真参照)と呼ばれ、中島門下生が全国に散るとともに広まってゆき、その後、1958年(昭和33年)にマンホール蓋のJIS規格(JIS A 5506)が制定された際に、この紋様が採用された。
※あくまで一説です。JIS型の考案者は中島鋭治ではないという説もあります。
東京市型は全国のあらゆる自治体でみられますが、まれに形の違うデザインのものが存在します。
①外側が多い
先述の通り東京市型の外側は14分割ですが、それより多くなってしまっているバージョンのものがたまに存在します。
神奈川県川崎市川崎区(たしか浜川崎駅周辺)にあったIGS(伊藤鉄工)製のマンホールです。中央の紋章は現行のものより古いもののはずです。
この蓋は、外が16分割になっています。また、内側の模様も、一般的な東京市型とは角度がズレています。
東京都練馬区、笹目通り沿いにある東京都章入りマンホールです。こちらも中央が16分割です。
正直、内側8分割・外側16分割のこちらのデザインの方が、外側と内側の放射状の線が重なるので幾分すっきりとした印象です。なぜ、中島鋭治さんは内側8分割・外側14分割にしたのでしょうか?
②内側も外側も数が違う
岡山県倉敷市のマンホール蓋です。この蓋は、内側が6分割、外側が12分割と、どちらも東京市型より少なくなっています。なんとなく物足りない感じがしますね。2ヶ所穴が空いていない場所があるのに、鍵穴を12分割のポイントと違う場所にもってくるのが不可解です。
③もはやよく分からない
東京都豊島区、サンシャイン60脇の首都高の下にある(はず)の共同溝のマンホールです。
このマンホールは外側が16分割になっている他、内側と外側の穴の位置関係が一般的な東京市型と異なり、さらに外側に1つ多く円があります。ここまで異端なものになってくると、本当に東京市型を下地にしているのかすら疑問に思えてきます。
今の所見つけたのはこの4枚ですが、他にも見つけたら追記します。