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国立市のマンホール 国立市章のバリエーションを楽しむ会

東京都国立市は、全国の市の中でも4番目に小さな市ですが、その割にはそこそこの種類のマンホールが存在します。

その多くに国立市章が入っているのですが、蓋によって微妙にそのデザインが異なっています。

 

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これが正式な国立市章。(国立市の概要/国立市ホームページより抜粋)

この市章は市内の彫刻家、関保寿さんの作品で、国立町時代から用いられており、1967年の市制施行時に正式に市章に制定されたようです。込められた意味はというと、

 国立市のマークは、梅の花です。五弁の花びらをあしらったこの市章は、いろいろな意味をもっています。二重の外側は、「国」のかまえを表し、内側は、「立」と文教の「文」を示し、図案全体で世界五大州の意味も含んでいます。

(国立市の概要/国立市ホームページより)

らしいです。梅は分かりましたが、さすがに世界五大州は言われないと分かりませんでした。

 

 

この国立市章、ちゃんと正確に描き方が決まっています。

 

作図方法
  (1) 適宜の正五角形をかき、その中心をOとし、各頂点をA、B、C、D、Eとする。
   (2) 各頂点A、B、C、D、Eを中心とし半径AO=BO=CO=DO=EOの円弧をかく。
   (3) OAの延長と頂点Aを中心とする半径AOの円弧との交点をAとする。
   (4) AAの4等分点をx、y、zとする。
   (5) A、B、C、D、Eを中心として半径Oxの円弧をそれぞれかく。
   (6) A、B、C、D、Eを中心として半径Oyの円弧をそれぞれかく。
   (7) A、B、C、D、Eを中心として半径Ozの円弧をそれぞれかく。
   

 

国立市章に限らず、シンボルマークの類は正確に作図方法が決まっていることが多いようです。

 

この市章がマンホールになるとどうなるのでしょうか?

 

 

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許容範囲。正式なものより曲線がキツい気もしますが、まあ合格でしょう。

 

 

 

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これも許容範囲。水道の蓋のには「水」の字を模したマークが入る場合があります。

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入らない場合もあります。

 

 

 

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悪くはない。カーブのゆるさ的にはさっきの蓋より再現度が高いです。でも花びら2枚の線の太さが違いすぎる!

ほぼ完璧だったのに非常に残念です。これはこれでアリではあるんですが...厳しめの採点です。

 

 

 

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怪しい。最初の画像と見比べてください。さすがに曲線がきつすぎる気がします。100点中60点といった所でしょうか。

 

 

 

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評価しづらい。ここまで見てきた通り、国立市章は花びら二重だったはずですが、この蓋には一重しかありません。

水道マークが入っている時点で周りのマークが市章である保証はないとはいえ(水道のマークと市章が違う市町村も結構あります)、これはどうなのか。

というかさっき水道マークが入ってて花びら二重の蓋もあったし。

もしかしたらメーカーのミス?

 

 

 

次の蓋がこの記事のオチです。

 

 

 

 

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絶対に許さない。もう一度正式なマークを見返してください。これは同じマークって言っていいのか。一瞬天理市章みたいに見えてしまいました。

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奈良県天理市章。流石に言いすぎたかも。

 

 

これらの蓋から、マンホールに描かれる市章は割とラフだということがわかります。

他の市町村でも、よく見てみると微妙におかしい柄のマンホールが見つかるかもしれませんね。